最近、お客様から数多くの孵化のご連絡を頂いております。当社としても、嬉しい限りです。今回は、ヒメウズラの卵を5個ご購入されたお客様からのご報告を紹介します。5個から2個孵化したとのことです。家禽を専門に扱う試験場が、家禽ウズラの有精卵について、保存方法と孵化率について、試験したことがありました。最も良い保存方法は気温16-18℃で、湿度が30-40%と報告されていました。でも結果を見る限り、温度や湿度が多少変わっても、孵化率が大きく減少することは無かったです。試験場にある精密に温度と湿度を管理する孵卵器を用いても、有精卵の人工孵化率は約50-60%でした。そのため、5個の有精卵を人工孵化させた場合、平均2-3個孵化することになります。あくまで、平均値なので5個全部孵化する場合もあれば、残念ながら1個も孵化しない場合もあります。
ヒメウズラのヒナはとっても元気でした。
送って頂いた動画を拝見すると、二羽のヒナ達が元気よく動き回っていました。温度が適切に保たれている証拠だと思います。温度が低いと、二羽でお互いの体をくっつけて、加温器近くでじっとしていることが多いです。今のような温かい季節なら、あまり心配はありませんが、孵化してからの2週間は温度管理に注意が必要です。なお、生まれたばかりのヒナでも、ウズラ用のエサで立派に育ちます。今、販売されている主なウズラ用のエサは、「フィード・ワンバーディーうずらフード」と「エクセル うずら」の2種類です。バーディーブランドは、ニワトリ等の家禽用エサで有名です。一方、エクセルブランドはインコや野鳥用のエサで有名です。どちらも試しましたが、ヒメウズラ、コリンウズラ問わず、ヒナ達は良く食べていました。なお、ニワトリのヒヨコ用のエサはタンパク質含量が低いため、不適です。
「飼養衛生管理基準」の改正、並ウズラを飼育するときは注意しましょう。
当社では、ヒメウズラとコリンウズラの有精卵を販売しております。並ウズラは販売しておりませんが、ネットオークションや他サイト等では販売されています。重要な事は、並ウズラは家畜伝染病予防法の対象となっていることです。毎年2月に所定の機関に飼養状況報告書を提出する必要があります。さらに、2020年に飼養衛生管理基準が改正されました。これがペットとして並ウズラを飼育する上で、大きなネックとなりました。並ウズラを飼育する上で、衛生管理の管理者として「飼養衛生管理者」を選任することが義務付けられました。ペットとして飼育する上では、飼育者本人が飼養衛生管理者になります。また、ペットの場合はケージ内ということになると思いますが、手袋等の着用が義務付けられました。平成4年からは、ケージの掃除や消毒についてマニュアルを作成する必要があります。並ウズラをペットとして飼育するためには、多くの手続きや手間が必要となるでしょう。当社では、ペットとして飼育する場合、コリンウズラやヒメウズラをお勧めします。飼養衛生管理基準について、後日整理したいと思います。
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