最近、ウズラの卵を喉に詰まらせて、小学男児が死亡する事故がありました。とても悲しい事故で、亡くなられたお子様のご冥福をお祈りいたします。茹でたウズラの卵は、その形状から喉を詰まらせる可能性がある食品です。一方で、良質のたんぱく質を多く含む健康に良い食品でもあります。ニワトリの卵ほど大きくないので、お弁当のおかずとしても良く利用されます。ただニワトリの卵より小さいことで、ウズラの卵を茹でるとやや硬くなります。その結果、子供が茹でうずらの卵を食べた時、上手く噛めず、喉を詰まらせる可能性が出てきます。また、飲み込めそうな大きさである点も、喉を詰まらせる原因となるのかもしれません。

ウズラの卵は柔らかめに茹で、切込みを入れましょう。
ウズラの卵は、栄養価も高く、料理の食材として大変良い素材です。しかし、小学生が死亡する事件を知ってしまうと、お子様が居るご家庭では利用を躊躇されるかもしれません。茹でたウズラの卵で喉を詰まらせないためには、硬く茹でずに半熟にして、包丁で切込みを入れておくことが望ましいでしょう。硬く茹でてしまった時は、二つに切って半玉状態にすれば、喉を詰まらせることはないでしょう。冷蔵庫で保存されたウズラの卵の場合、約4分茹でると固ゆで状態になります。約2分茹でると白身だけが固まり、黄身がドロドロ状態になります。3分茹でると黄身も少し固まります。上手く茹で時間を調節して、ウズラの卵は半熟状態でおかずにしましょう。また、ウズラの卵のフライやウズラの卵を入れたメンチカツなど、噛まないと食べられない状態に調理することも選択肢の一つでしょう。
食品を喉に詰まらせて死亡する事故は、年間3500件以上あります。
今回、ウズラの卵による窒息死事故が大きく報道されました。しかし、食品による窒息事故は、ウズラの卵だけで発生するわけではありません。厚労省の統計によると、窒息死事故で最も多い食材は餅であり、ミニカップゼリー類、飴、パンと続いています。子供の窒息死事故の場合、ミニトマトやブドウ、パンなどが原因となっています。実はウズラの卵は、窒息死事故の原因として、非常に珍しい食材です。今回、大きく報道されてしまったため、ウズラの卵が非常に危険と見られてしまったことが、とても残念です。子供の場合、どのような食材でも喉に詰まらせて、窒息死事故の危険があることは変わりません。厚労省のホームページでは、喉を詰まらせないための注意事項が次のように記載されています。
・食べやすい大きさにする。
・よく噛んで食べる。
・硬くて噛み砕く必要のある食品(豆やナッツ類など)を5歳以下の子どもには食べさせない。
・球状の食品(ミニトマトやブドウ等)を丸ごと食べさせない。
・姿勢を正し、集中して食べる。

子供は思いがけない行動をすることは、良く知られています。どのような食材でも、喉に詰まらせる可能性があるという事を念頭に置いておかなければなりません。もし喉を詰まらせた場合、背中を叩くことや舌を指で押さえて嘔吐させるなどの対処法を想定しておきましょう。
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