ウズラの羽は装飾品として利用されているようです。
- Hideki Kobayashi
- 5月5日
- 読了時間: 3分
羽毛というと、布団や枕、ダウンジャケットなどに利用されています。羽毛は保温効果が高いため、その特徴を生かした製品に使われています。羽毛というと、鳥に生えている毛ということで、一種類のように思えます。実は羽毛は2種類に分けられるようです。綿羽(羽毛)と正羽(羽根)です。

ダウンジャケットなどに利用されるのは、綿羽です。
羽毛を使った布団やダウンジャケットが暖かいのは、羽毛の構造に鍵があります。羽毛1つ1つはダウンボールと呼ばれ、真ん中の核から手のひらのように羽枝がたくさん広がっています。ダウンジャケットの「ダウン」は羽毛の「ダウンボール」に由来しています。羽枝を広げた羽毛同士が集まると多くの空気が羽の周りに保持することができます。それが保温層となって保温力を発揮します。羽毛の羽枝は柔らかいものの、形状の復元能力に優れているので、空気を含むための嵩(かさ)を得やすくなっています。雛鳥より成鳥から取れる羽毛の方が、ダウンボールが大きいため、体積が増えて保温性が高くなります。ウズラの場合、体が小型であるため羽毛が小さくなります。また、アヒルやガチョウなどと比べて保温性が低いので、あまり利用されていないようです。
正羽は装飾品などに利用されています。
鳥の羽毛の中でも、軸の通ったものや羽条の整ったものは、見た目に美しく、それぞれに重宝されてきました。また、それぞれの正羽は、過去から現在まで様々な用途に使われてきました。ウズラの羽も、こちらの方で利用されています。昔は弓矢の矢羽が良い例です。日本でも矢の他に羽根つきの羽などに利用されてきました。
ウズラの羽はペンや帽子の飾りに利用されています。
昔、正羽は筆記用具のペンとして利用されていました。ペン(pen)の語源はラテン語の羽根を意味するpennaとされています。羽根ペンと呼ばれる昔のペンは、羽根の軸に貯めたインクで書いていました。羽根の軸は中空になっていてインクを保持できる特徴を利用したものです。羽根ペンの先をインクに漬けて、文字を書いていました。羽根の部分が綺麗な正羽が人気となっていました。現在では、ガラス管や金属管が発達しているので、羽根が使われることはないでしょう。しかし、当時の名残でペンの後ろの部分に羽を装飾として付けている製品があります。ウズラの羽根は小さいので、変に大きくなって使いにくくならないので、ペンの装飾に利用されているのでしょう。
ウズラの羽根は帽子の装飾にも利用されています。
西部劇に登場するガンマンが被っている帽子には、よく羽根が付いています。この羽根はいろいろな種類が使用されています。その中の一つにウズラの羽根があります。鷹や鷲の羽根はとても美しいのですが、やはり大きいので、帽子の装飾としてはあまり良くないのかもしれません。ウズラの羽根は小さいので、募金でもらえる赤い羽根のように利用できるのでしょう。
ヒメウズラの羽根も装飾品として利用できるのかもしれませんが、少し小さすぎるのでデザイン的な美しさが出ないかもしれません。ヒメウズラを飼いたいけれど、事情があって飼えない方には、ヒメウズラの羽根を使った装飾品は良い代替え品?かもしれませんね。ウズラがデザインされたアンティークも販売しておりますので、是非ご利用ください。
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