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執筆者の写真Hideki Kobayashi

コリンウズラの卵の栄養成分

更新日:2023年4月7日


 コリンウズラの卵は、並ウズラの卵のような模様はありません。殻の色も大きく異なり真っ白の卵です。鶏卵も白玉は「ジュリア」、赤玉は「ボリスブラウン」という鶏が産みます。しかし、鶏卵は殻の色が異なっても、栄養成分は全く変わらないと知られています。イメージとして、赤玉の方が高級そうに見えるため、人気があります。個人的には、ゆで卵を作ち殻を剥いた時、赤玉の殻が目立つので、便利と感じています。では、コリンウズラの卵の栄養成分は、並ウズラと同じなのでしょうか?


コリンウズラの卵は、別物でした



 コリンウズラはアメリカのウズラですので、日本の農水省のデータにはありませんでした。実はアメリカでも意外とマイナーな存在で、日本と同じ並ウズラの卵が一般的です。コリンウズラの栄養成分を探していたのですが、中々見つかりませんでした。ようやく見つけた成分表は、少々古いデータで日本の表示形式とは違っていました。しかし、大きく異なることは無いと思います。そこで、並ウズラやヒメウズラ、ニワトリの卵と比較してみました。コリンウズラの卵は、日本式の「100g当たり」に換算しました。その結果、他の卵と大きく異なっていました。コリンウズラの卵は、他の卵と違って厚い卵殻膜で覆われているため、ある程度予想していました。分かっている範囲で、栄養成分を比較してみました。


 コリンウズラの卵は他の卵に比べて、高タンパク質、低脂質、低コレステロール、低カロリーでした。やはり卵殻膜が厚いため、タンパク質量が多くなりました。興味深いことに、ビタミンAも多く含まれていることが分かりました。コリンウズラの卵は、外見だけでなく、栄養成分も異なっていました。しかも、高タンパク低脂質低カロリーと健康的な卵だとわかりました。


コリンウズラの卵の成分が違う理由


 一般的に鶏卵は、鶏の品種より与える餌の成分により、卵の味覚が変わると言われています。それは、日本の養鶏場で卵生産の利用されている鶏は、生物学的には同一種だからです。飼育されている鶏は全て「キジ科キジ亜科ヤケイ属Gallus種」に生物学的に分類されます。ウズラ類では、並ウズラが「キジ科キジ亜科ウズラ属ウズラ種」、ヒメウズラも「キジ科キジ亜科ウズラ属ヒメウズラ種」と最後の種で分かれるまで同じでした。しかし、コリンウズラは、「キジ目ナンベイウズラ科コリンウズラ属コリンウズラ種」と既に「科」の時点で鶏や並ウズラ、ヒメウズラと異なります。これは、世界各国に家禽として広がった鶏、世界胃各国に広がらず、狭い範囲で小規模の家禽として飼育されてきたウズラ類の違いだと思います。また、アメリカ大陸の気候に適応したコリンウズラと東(東南)アジアの気候に適応した並ウズラ、ヒメウズラでは、産む卵の成分も変わって来るのかもしれません。ただ、コリンウズラは繁殖期があるので、年間で安定した数の卵を確保できないことが家禽としての欠点でしょう。壮大なアメリカの自然が育んだコリンウズラの卵を、是非ご賞味ください。





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