卵殻膜をご存知でしょうか?中の白身と黄身は、2つの保護体で守られています。一つは卵の殻(卵殻)です。硬い卵の殻は、衝撃などから卵を守ります。もう一つは卵殻膜です。卵殻膜は、黄身や白身を乾燥から守ります。卵殻は炭酸カルシウムで出来ています。一方、卵殻膜はタンパク質で出来ています。以前から卵殻膜は、お肌に良いと化粧品等に使われることがありました。もちろん、化粧品の効果は人により様々で、全ての人に合う化粧品は存在しません。自分が使用して保湿等効果があった化粧品でも、他の人に同様の効果があるとは限りません。同様に、他の人に効果があった化粧品でも、自分には効果が無いかもしれません。だから、個人差が大きい化粧品のレビューはあまり参考になりません。
卵殻膜の効果は、科学的な検証が行われています。
卵殻膜の効果は、科学的な研究が行われています。既に過去にブログで取り上げましたが、マヨネーズでお馴染みの(株)キューピーが研究を進めていました。他にも、(株)アルマードと東京大学のグループが、第107回日本皮膚科学会総会で卵殻膜の効果について発表していました。卵殻膜を分解した卵殻膜ペプチドを用いて、皮膚の細胞への投与実験、および皮膚への塗布実験を行い、その効果を検証していました。その結果、2ヶ月間(1日2回)の卵殻膜ペプチド化粧品を塗布した皮膚では弾性が増加する傾向があると発表されていました。その他にも、皮膚細胞の増殖が活発化も認められていました。研究成果は、卵殻膜ペプチドはヒト線維芽細胞の生存・増殖環境を構築し、皮膚の弾性を増加させる効果が期待できる、とまとめられていました。卵殻膜ペプチドが皮膚細胞に付着し、コラーゲンの分泌を促すそうです。コラーゲンの分泌が活発になると言うなら、ひょっとしたら、毛髪成分の分泌の促進も可能かもしれませんね。最近では、日本卵殻膜推進協会ができて、卵殻膜の積極利用を推進しています。
皮膚に塗るより、食べて摂った方が良いこともあります。
卵殻膜の研究は、卵殻膜を分解した卵殻膜ペプチドが使われていました。鶏の卵の場合、卵殻膜は殻に付着しているため、実際に食べることは無いでしょう。鶏卵の卵殻膜は非常に薄いため、殻から取り外して積極的に食べることも難しいと思います。卵殻膜を食べた場合、人の消化酵素が分解して、卵殻膜ペプチドが生成するので、内側から皮膚の活性化に寄与することでしょう。残念ながら、卵殻膜は希少部位なので積極的に摂ることはできません。
コリンウズラの卵は、厚い卵殻膜を持ちます。
コリンウズラは自然界ではアメリカの東部、メキシコに分布しています。アメリカの気候は、高温から低温、多湿から低湿まで大きく変化しています。夏は暑い所で50℃になります。冬は寒い所で―40℃になります。そんな過酷な環境で、コリンウズラは卵を産んで育てているので、必然と卵殻膜が厚くなり、卵を保護しているのでしょう。コリンウズラの卵の殻を丁寧に剥くと、卵殻膜に包まれた卵本体が出てきます。コリンウズラの卵殻膜なら、食べて摂取することも可能です。お肌に良い成分を食べて摂ることができます。
美味しいコリンウズラの卵は、いかがでしょうか?
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