ヒメウズラの卵が孵った後、可愛いヒナが産まれます。しかし、そのままヒナを何もないケージで飼育することはできません。一般に鳥類は体温が40℃-43℃と高く、それを維持するために羽毛が高い保温効果を持っています。ヒナは羽毛が生え揃っていないので、外気温が低い所に放置されると、直ぐに凍え死んでしまいます。そのため、ヒヨコ電球やペットヒーターを準備して、ヒナが寒いと感じた時にすぐに温まれるようにヒナ用ケージに設置しましょう。特に冬場は、外気温の低下と共に室温も低下します。飼育環境にもよりますが、ペットヒーターだけでは、少々保温力が低いかもしれません。

孵卵器を流用して、1-2日保温飼育も可能です。
ヒナは孵化後1日くらい、エサは食べたり、水を飲んだりしません。そのため、大き目の孵卵器を使用して孵化を行った方は、そのまま孵卵器の中でヒナを育成することができます。孵卵器を流用する場合、いくつかの注意点があります。孵卵器で卵を孵化した時、最終段階で湿度を高くするために、孵卵器の水入れに多くの水を入れます。そのため、孵卵器内は非常に高い湿度になっています。孵卵器を飼育容器として流用する場合、水を捨てましょう。水を全部捨ててしまうと、乾燥しすぎてしまうので、少し残しておきましょう。また、温度は37℃-38℃で設定しておきましょう。孵卵器内部の底はプラスティックで穴が開いているので、ペットシートを敷いて足指の保護をします。暖かい孵卵器の中で育てると、ヒナは無駄に元気に動き回って、体力を削ってしまいます。孵卵器の中で育てる日数は3日程度にして、必要に応じて水とエサを準備しましょう。ヒナは2-3日でもある程度成長すします。体力も付いてペットヒーターやヒヨコ電球の加温ケージでも、安心して育てていけます。
寒い季節は、ヒナだけでなく成鳥も厳しい季節です。
天気予報では、今週寒波が押し寄せてきて、かなり寒くなるようです。ヒナの育成もとより、若鳥や成鳥にとっても厳しい温度です。ペットヒーターを使って保温してあげることも一案ですが、脂質が多いエサを与えることもお勧めです。脂質の多いエサは、いつも与えていると、健康を害しますが、寒い時は野生の鳥たちも積極的に取るエサです。脂質が多いエサの代表格はミルワームですが、最近販売されている所が減ってきました。以前ならホームセンターで販売されていましたが、現在では生体を扱っている店舗のみで販売されているようです。そこで、麻の実はいかがでしょうか?麻の実も脂質の多いエサです。通常の鳥のエサ売り場で販売されているので、ミルワームよりも容易に購入できます。ヒメウズラやコリンウズラの嗜好性も非常に高く、よく食べます。特にヒメウズラは麻の実を食べるとニワトリのように小さな声で「コッコッコ」と鳴きます。是非、与えてみて下さい。可愛いですよ。
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