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対酸性雨土壌強化剤アルミリムーバーは、世界最深部に棲息するカイコウオオソコエビの研究成果から生まれました。

 カイコウオオソコエビは、マリアナ海溝チャレンジャー海淵の世界最深部や小笠原海溝、日本海溝の最深部に棲息する超深海性のヨコエビです。水深8000mより深い海底に棲息し、浅海や陸上から落ちてくる生き物の死骸や流木などを食べて生活しています。マリアナ海溝チャレンジャー海淵の世界最深部は水深約11000mです。水圧が110MPa(約1100気圧)と非常に高い環境です。

カイコウオオソコエビの樹脂包埋標本
カイコウオオソコエビの樹脂包埋標本

 一般に、水深5000mより深い深海環境では、エビやカニ類などの甲殻類の生息が難しくなります。その原因はエビカニ類の硬い殻を作る炭酸カルシウムの結晶は、水深5000mより深く高水圧がかかると、溶解し始めます。大切な殻が溶けてしまうと、形態の維持や爪や足の形成などができません。炭酸カルシウムが溶け始める水深5000m付近は「炭酸塩補償深度」と呼ばれています。

 

 水深10000mを超える超深海で生息するカイコウオオソコエビは、超高水圧でも殻を守る特別な機構があります。その1つがアルミニウムゲルです。カイコウオオソコエビの外側は、アルミニウムゲルで覆われており、炭酸カルシウムの溶解を防いでいました。カイコウオオソコエビは海底堆積物を食べて、堆積物中の粘土鉱物からアルミニウムイオンを抽出していました。海水のpHは8.0-8.2位と弱アルカリ性を示します。弱アルカリ性環境では、アルミニウムイオンは水酸化アルミニウムとなってゲル状になります。このアルミニウムゲルが殻を覆うことで、水と殻の接触を妨げていました。カイコウオオソコエビが、粘土鉱物からアルミニウムイオンを抽出する方法を利用した製品が「アルミリムーバー」です。

 

アルミリムーバーの開発には3年かかりました。

 

 当初、カイコウオオソコエビが粘土鉱物からアルミニウムイオンを抽出する手法を、植物用土壌に応用してみました。しかし、テストした植物は全て枯れたり、成長不良になったりと、散々な結果でした。また、種を撒いても発芽しませんでした。その後、様々な試行錯誤を行いました。やはり、園芸用土壌からアルミニウムイオンを抽出した場合、その後の処理が難しいと感じました。アルミニウムイオンが土壌に吸着してしまい、単に水で流しても除去できないようでした。アルミニウムイオンは土壌に残り続け、植物に悪影響を与えていました。アルミニウムイオンの悪影響は、思っていた以上に大きかったことが分かりました。抽出されたアルミニウムイオンを無毒化する方法を開発して、アルミリムーバーとして販売に至りました。小麦と枝豆、紫陽花などで試験しましたが、どれも有効性が認められました。春の植え付けシーズンが始まりました。今年の家庭菜園を去年と同じ結果にしないため、是非、アルミリムーバーをお試しください。



 
 
 

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