top of page
検索

ヒメウズラを飼う楽しみと上手な飼い方

執筆者の写真: Hideki KobayashiHideki Kobayashi

更新日:2023年4月7日


ヒメウズラ孵化後1カ月のヒナ達

 ペットとして鳥を飼うというと、真っ先に思い浮かぶ鳥は「セキセイインコ」だと思います。実際、ペットショップの鳥用品売り場は、ほとんどの場合インコ中心です。確かにインコは可愛いですよね。また家禽系なら、以前ペット用の小型鶏「プチコッコ」が高知県で販売されていました。ただ、ペットとして販売する場合、対面販売が必須となり、普及は難しくなったようです。プチコッコはメスなので、おとなしく理想的なペットだったと思います。ウズラもまた、ペットとして飼育されてきました。実は日本では、ウズラは古くから人の生活に関わっていました。ペットという概念はありませんが、万葉集の和歌にも詠まれていました。また「鶉鳴く」は「古き」の枕詞に使われる位、身近な存在でした。今現在、ウズラの鳴き声を耳にする機会はほとんどありませんが、日本では身近な鳥だったのです。また、ウズラの鳴き声は『御吉兆(ゴキッチョー)』と聞こえることから、戦国時代には出陣前の縁起担ぎの鳥として利用されていました。


 ウズラをペットとして飼うようになったのは、江戸時代からです。ウズラの鳴き声が良いとして、鶉かごに入れて飼育されていました。ウズラを飼う歴史は、意外と古かったのですね。ヒメウズラの方は、記録が無いので分からなかったです。ヒメウズラは東南アジア原産なので、ひょっとしたら、江戸時代には既に日本で飼育されていたかもしれません。ヒメウズラは、小柄のウズラで大きくなってもヒヨコ程度です。昔、ヒヨコを飼いたいと親にねだっても「直ぐに大きくなってニワトリになるから飼えません」とダメ出しされた方も少なくないと思います。「ヒヨコがそのままの姿だったら、良いのに」そう願った人には、ヒメウズラはおススメです。


ヒメウズラの入手方法


 現在、ヒメウズラを扱っているペットショップは少なくなっています。鳥関連の売り場に行っても、ほとんど置いていません。時折、遠く離れたペットショップで売っている場合もあります。しかし、ペットは対面販売と法律で決まっているため、通信販売は行われません。また、多くの運送会社は動物の輸送を断っているので、郵送は不可能です。そのため、ヒメウズラを入手する一番の方法は、有精卵を手に入れて、自分で孵化させることです。ただし、あまり多く孵さないように注意して下さい。ペットとして飼育するなら、2-4羽が最適です。

ヒメウズラを有精卵から孵す

 ヒメウズラを孵すと決めたら、まず孵卵器を手に入れましょう。初めての方は、「リトルママ」という機種がオススメです。孵卵器はアマゾンやメルカリなどのフリマで売っています。孵卵器をレンタルしているペットショップもあるので、探してみてください。1回しか使わないから、孵卵器を買うのはもったいないとお考えの方には、レンタルをおススメします。メルカリでも結構高額でやり取りされているので、購入して不要になったら売るという形でも良いと思います。


 手に入れた孵卵器は、必ずテスト運転を行って下さい。温度制御や転卵機能が正常に機能しているか点検して下さい。特に異常が無ければ、有精卵を手に入れましょう。リトルママの場合、7個まで孵化させることが出来ます。なお、ヒメウズラの有精卵は、当社でも販売しております。なお、詳しいヒメウズラの卵の孵化方法については、当ブログ「ヒメウズラの孵化に成功するために必要なこと」を参照してください。

ヒメウズラを懐かせて楽しむ。

 「孵ったばかりのヒナは、初めて見た物を親と認識する」と良く言われます。始めてみた物でも、いつも見ていないと忘れてしまうようです。多くのヒナが初めて見る物は、飼い主の「手」です。孵卵器から飼育ケージに移動させる時や、餌と水入れを交換するときなど、ヒナは手を見ています。確かに手を飼育ケージに入れると手にまつわりついて来て、非常に愛らしいです。しかし3-4週間経って、ヒナが大きくなると、手を怯えるようになります。ヒメウズラを懐かせるためには、このタイミングで手のひらから餌を与えるなど、「手」に否定的な印象を与えないことが重要です。また、ミルワームも孵化後1カ月で解禁となるので、細かく刻んで手のひらから与えましょう。ヒメウズラの性格にもよりますが、根気よく手のひらからエサを与え続けると、手乗りヒメウズラも可能かもしれません。

オスの姿を楽しむ。

 ニワトリやウズラ等の家禽類では、卵を産むメスが人気です。ヒメウズラの場合、卵よりもペットとして飼育している方が多いので、オスメスつがいで飼育することをオススメします。その理由は、オスの行動がとても面白いからです。


 ヒメウズラのつがいが成立すると、とにかくオスがメスを守るようになります。ケージを掃除しようとすると、掃除道具や手からメスを守るように行動します。時には手を突いてくることもあります。オスのメスへのアピールも見ていて楽しいです。羽を広げて、メスの前で行ったり来たり、一生懸命アピールします。オスが羽を広げた姿は、結構綺麗です。また、エサ入れに餌を入れれば、メスが食べるまで食べません。ミルワームのようなお気に入りの餌でも、自分では食べずにメスに与えます。本当に健気な姿は、いつも感心してみています。

 いかがでしょうか?ヒメウズラの寿命は3-5年程度と短いですが、是非ヒメウズラのいる生活を楽しんでください。もし何か質問があれば、いつでもメールにてお尋ねください。




閲覧数:4,991回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


(合)自然環境活用開発
〒259-0201神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴570-11
営業時間:午前9時から午後6時
bottom of page