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執筆者の写真Hideki Kobayashi

10月以降にヒメウズラ、コリンウズラの有精卵を孵化する方へ

更新日:2023年4月7日


 そろそろ秋も深まり、紅葉の便りも聞こえてくると、次第に気温が下がってきます。今からヒメウズラやコリンウズラの有精卵の孵化を行う人は、気を付けて欲しい点があります。ヒメウズラなら17日、コリンウズラなら25-27日、孵化に日数が必要です。今から有精卵を孵化器に入れると、卵が孵るのは11月になっています。お住まいがある地方にもよりますが、部屋の温度が20℃まで上がらないこともあるでしょう。夜になると、さらに温度が低くなり、孵ったヒナ達には少々厳しい環境です。孵ったヒナを育てるために、飼育ケース内の温度を37℃にする必要があります。実際に育ててみると、意外に難しいのですが、方法が分かってしまえば、簡単です。

ペットヒーターは、あくまで補助として利用します。

 気温が高い初夏から秋にかけては、ペットヒーターだけでヒナの育成は可能です。しかし、晩秋から春にかけては、気温が低すぎてペットヒーターだけでは不十分です。ペットヒーターは、表面付近の温度は高いのですが、飼育ケース内を温めるほど強くはありません。冬場にペットヒーターだけを保温器とすると、孵ったヒナ達はヒーターの上で腹ばいに寝転がり、動かなくなります。エサや水を食べに行く回数も減り、日に日に弱って行ってしまいます。だから、ペットヒーターに加えてもう一つ、温熱器が必要です。


ヒヨコ電球は優秀ですが、温度を調節できません。


 一番手軽で十分な温熱効果が得られる機器は、ヒヨコ電球です。20Wから100W(ワット)までの電球が内蔵されて売られています。一般に、ワット数が大きければ大きいほど出力が高く、高い温熱効果が得られます。注意して頂きたいことは、ヒヨコ電球自体、結構大きいという点です。孵ったヒナが2-3羽の場合、大きな飼育ケースを用いていないと思います。そのため、飼育ケースに入れたヒヨコ電球が大きすぎて、何かの拍子でヒナがぶつかってしまうことがあるでしょう。ちなみに、20Wのヒヨコ電球でも、直径6cm、高さ約14cmもあります。ヒヨコ電球20Wくらいなら、ヒナがぶつかっても何も起きません。しかし40W以上の場合、表面の温度が結構高く、やけどしてしまうかもしれません。温熱効果が高くても、小さな飼育ケースには20Wをお勧めします。ただし、ヒヨコ電球はその出力を下げたり上げたりはできません。飼育ケース内に温度計を入れて、チェックを行い、必要ならペットヒーターを補助的に使用しましょう。

また、飼育ケースの壁に近づけ過ぎると、何かの拍子に壁とヒヨコ電球の間にヒナが挟まってしまい、事故死することもあります。設置する位置にも気を付けましょう。




電気あんかは意外と安価で便利です。

 ヒヨコ電球は20Wでも、2000円以上します。さらに、電球が切れた場合のために予備の電球を準備する必要があります。電灯と違って、ヒヨコ電球の電球が切れた場合、ヒナ達が致命的な状態に陥ってしまうからです。すると、3000円位必要となります。もちろん、ヒメウズラは成鳥になっても冬に弱いため、今後もヒヨコ電球が活躍する機会は多いでしょう。それでも、もっと経費を抑えたい方には、小型の電気あんかをお勧めします。小型の飼育ケースの側面に電気あんかを入れて置くポケットをプチプチ梱包材か保温シートで作ります。そこに電気あんかを入れて、飼育ケース全体を温める方法です。




この方法のメリットは以下の点があります。


・電気あんかは1000円前後で安く買える。

・弱から強まで、温度調節ができる。

・飼育ケースの外側に付けるため、糞などで汚れず、感電の危険もない。

・使わなくなっても、自分や家族用に使用できる。


 ちなみにデメリットは、飼育ケースの外側に付けるため、飼育ケースが不安定になることです。それでも、飼育ケースの温度を調節できる点は、非常に大きなメリットです。また、飼育ケース内もスッキリして、ヒナ達が暴れ放題暴れても事故が起きないという点も見逃せません。

 いかがでしょうか?冬に有精卵を孵化させる点は、孵ったヒナを無事に育てる困難さはあります。しかし、ヒナが成鳥なる春頃は、丁度つがいができるタイミングでもあります。特にコリンウズラの場合、春につがいになるメリットは大きく、丁度卵を産み始める時期でもあります。飼育ケースの大きさやウズラの種類に応じて、ヒーターを選びましょう。


当社から有精卵をご購入された方、ヒメウズラ、コリンウズラの飼育で、お困りの点やご相談は、いつでもメールにて受け付けております。




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