top of page
検索

「真鶴の海が綺麗」と訪れた方から聞きました。

 最近、真鶴を訪れた方から、「真鶴の海は綺麗ですね」と聞きました。実際、真鶴港の岸壁に立ってみると、海底まで見えるときがあります。相模湾の奥に位置する真鶴港としては、かなり透明度が高い方だと思います。昔は海底が見えることなどありませんでした。真鶴港湾内の透明度は低く、岸壁には多くの海藻が生い茂っていました。また、船置き場の海岸では、海苔のような海藻が覆っていて、非常に滑りやすくなっていました。フジツボなども付いていて、非常に豊かな海岸でした。

 

磯焼けした真鶴、海藻類が全く育ちません。
磯焼けした真鶴、海藻類が全く育ちません。

「水清ければ魚棲まず」という格言は、魚にとっては真実です。

 

 「水清ければ魚棲まず」という格言があります。これは、「あまりに清廉すぎたりすると、かえって人に親しまれないことのたとえ」です。「隠れる場所がないほど水がきれいな場所では、かえって魚が暮らせない」という意味が元になっています。今の海は格言的な意味は全くなく、「海の水が清い=プランクトンが居ない」となっています。動物プランクトンも植物プランクトンも居ないので、これらを食べる小魚や幼魚が棲めなくなります。そして、小魚が居ないので小魚を食べるより大きな魚も棲めなくなります。その結果、海から魚がいなくなり、「魚棲まず」の状態になります。現在の日本の海岸は、植物プランクトンも動物プランクトンも居なくなり、海藻も生えない「磯焼け」状態となっています。地球温暖化による海水温上昇が原因です。

 

南の海は綺麗だけれど、魚が居るのはなぜ?

 

 例えばグアム島やセブ島の海は、非常に透明度が高くなっています。それでも、コバルトスズメやチョウチョウオなどの美しい魚が乱舞している写真や動画を見たことがあるでしょう。南の海の透明度が高い原因は、表面海水温が高く、植物プランクトンが増殖困難な環境となっているからです。では魚たちは何を食べて生きているのでしょうか?彼らの食事の元の一つはサンゴ礁です。サンゴ礁には多様な生物群集が生息していて、魚たちはエサに事欠きません。実際、東南アジアではサンゴ礁に集まる魚を対象とした漁業が営まれています。植物プランクトンや海藻を元にした生態系の日本近海と、サンゴ礁を元にした生態系の東南アジアの海では、魚の種類も異なり、漁業も異なった形態となっています。

 

日本でもサンゴ礁が広がりつつあります。

 

 地球温暖化の影響で海水温が上がったため、サンゴ礁が北上しています。サンゴ礁は、一般的に最寒月の平均水温が18℃以上の地域に形成されると言われています。以前は鹿児島県の種子島が日本のサンゴ礁の北限とされていましたが、2012年に壱岐と対馬でもサンゴ礁地形が確認され、世界で最も北に位置するサンゴ礁として報告されました。2025年現在では、サンゴ礁はもっと北上している可能性があります。水中ドローンでサンゴ礁を調査してみませんか?当社では、水深100mまで潜航可能で水中ドローンを格安でレンタルしております。操作用のiPadもレンタルしておりますので、お問合せ下さい。

 

 
 
 

コメント


(合)自然環境活用開発
〒259-0201神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴570-11
営業時間:午前9時から午後6時
+139,154
bottom of page