海水温上昇の影響が良く分かる「磯焼け」現象
地球温暖化の影響から、海水温が上昇しているという話は、ニュース等で良く見聞きしていると思います。例えば、今年の夏は数多くの台風が発生し、その直接的間接的影響で日本各地に大雨が降っています。海水温上昇により、水蒸気が大量に発生して大雨になっています。海水温上昇の影響が身近に感じられる1例でしょう。

海の生き物が大変なことに
海水温上昇は、当然海の生き物にも大きな影響を与えます。実際、サケが南下せず北海道で不漁となっています。北海道だけではありません。宮城県の場合、2000年代はサケの多くのサケが沿岸や川に戻って来ました。戻って来たサケの数を「来遊数」と言います。統計によると、2000年代はサケの来遊数は200万匹以上でした。しかし、2025年(令和7年)の来遊数は約3600匹でした。2026年のサケの予測来遊数は約2000匹です。2000年代から99.9%減少するという結果が予想されています。
なぜ海の生き物が海水温上昇の影響を受けるのか
確かに海水温上昇は海の生き物にとって、大きな影響を与えます。しかし、単に温度上昇を回避するなら、少し深い所に潜れば良いのです。現在、関東地方沖の表面海水温は約30℃です。水深50mになると、25℃―20℃に低下します。20℃を下回る海域もあります。30℃が暑いと感じる魚は、夏の間は少し深い所に避難すれば、一見問題はありません。しかし、海の生き物の問題は、沿岸部にあります。
海水温上昇は、海の生き物の生活環境全体に影響します。
海の生き物も、何かを食べる必要があります。よく言われている例は、植物プランクトンが光合成を行って増えて、それを動物プランクトンが食べて、増殖する。動物プランクトンを小魚や小さい甲殻類が食べて成長・増加し、小魚などはより大きな魚に食べられる、です。実は、この例は沿岸部で多く成立する例です。植物プランクトンも陸上の植物と同様が光合成を行うためには、リンやカリウムなどの無機栄養素が必要です。無機栄養素は主に鉱物や土壌、人間が排出する排水などに含まれています。水深が浅い沿岸部では、無機栄養素の供給が潤沢です。その結果、植物プランクトンは沿岸部でより多く増殖します。もちろん、海藻類も同様に、沿岸部で良く繁茂します。海藻類が多い海岸は、植物プランクトンも増殖しやすく、食物連鎖が成立して生物が豊かな海と言えるでしょう。
海水温上昇は、植物プランクトンへ多大な影響を与えます。植物プランクトンの多くは、海水温上昇により増殖が出来なくなってしまいます。その結果、海の生き物の食物連鎖が大きく乱れて、全ての生き物のエサが減少し、海の生物自体も減少してしまうのです。
磯焼けは植物プランクトン減少の象徴です。
磯焼け現象は海岸から海藻類が全く無くなってしまう現象です。正に焼け野原のごとく、海藻が無くなります。トップの写真は真鶴の岸壁の写真ですが、海藻が見当たりません。通常なら、様々な海藻類が付着して、緑色の海草や褐色の海藻などが繁茂しています。真鶴の海の透明度も高く、植物プランクトンも動物プランクトンも少ないことが予想されます。プランクトン類が少ない海に、魚は中々集まりません。回遊する小魚が一時的に滞在することはあるので、それを追ってくる大きめの魚もいるかもしれません。もし岸壁で釣りをする機会がありましたら、是非壁の部分に注目してください。
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実際に沿岸の状況がどのようになっているのか、調査してみませんか?沿岸の状況は、総じて近海の縮図でもあります。漁業を始め、魚の種類、稚魚の育成などチェックしてみてください。当社では海の中の様子を撮影できる水中ドローンのレンタルをしております。是非お問い合わせください。



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