日本最小の鷹「ツミ」が、ヒメウズラの飼育ケージを突いていました。
- Hideki Kobayashi

- 10月27日
- 読了時間: 3分
秋は渡り鳥の季節です。色々な鳥が日本に渡ってきます。先日、ヒメウズラの日光浴のため、飼育ケージを外に出しました。日光浴は、ウズラ類のカルシウム吸収に必要なビタミンDを体内で生成するために必要なお世話です。カルシウム吸収は、メスが健全な卵を産むために大変重要です。しばらくすると、外から「ガン、ガン」と音がしました。アレ?っと思って、外に出て飼育ケージのチェックに行きました。ヒメウズラ達は時々騒いで、ジャンプすることがあります。その時、体が飼育ケージに当たって「ガン、ガン」と音がします。ただ、この時はヒメウズラ達が騒いでなかったので、少し違和感がありました。外に出てみると、ヒメウズラのケージ付近から一羽の鳥が飛び立ちました。茶色でウズラ位の大きさの鳥でした。

鳥を襲う鳥は猛禽類です。
多くの鳥の中で、鳥を襲って食べる鳥は猛禽類です。カラスも鳥を食べることはありますが、多くはヒナを狙います。実は猛禽類の中で、鷹の仲間は渡り鳥です。秋から春の間は日本から南方の東南アジアに向かいます。長距離移動の準備のため、日本国内でも南に向かいます。そのため、この時期は見慣れない鳥が街を飛び交っています。他の地方から飛んできた鳥は、その土地の事情に詳しくないので、民家の近くに急接近することがあります。今回、ケージを襲った猛禽類も、渡りの途中でお腹が空いていたのでしょう。
小型の鷹も獰猛です。
鷹というと、大きな鳥を連想する方が多いと思います。例えば、アメリカの国鳥「ハクトウワシ」は、全長80―110 cmで、翼を広げると2 mを上回る大型の鳥類です。一方、小型の鷹も結構居ます。日本最小の鷹は「ツミ」です。オスは全長約27cmでヒヨドリ大、メスは全長約30cmでハト大です。今回来た鷹は、ツミのメスだった可能性があります。ツミは山地を主な居住地としていますが、近年は町や都市に来ることがあるそうです。渡りのコース上に町があっても、気にせず訪れたのでしょう。
渡り鳥の一番のリスクは鳥インフルエンザです。
今回は金属ケージをつつかれただけで、特に被害はありませんでした。しかし、渡り鳥の一番怖い点は、鳥インフルエンザです。鳥インフルエンザ感染拡大の一番の原因は、感染した渡り鳥のフンや接触です。この季節、養鶏場では接近する渡り鳥に敏感です。幸運にも、今回ツミと接触したヒメウズラ達に鳥インフルエンザの兆候は認められませんでした。ヒメウズラを始め、外でウズラ類を飼育されている方は、渡り鳥に気を付けましょう。特にフンは気づきにくいので、注意が必要です。





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