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瀬戸内海で養殖カキが大量死しています。

 瀬戸内海で養殖カキが大量死していると、報道されました。報道された地域は広島県中央から東部に位置するカキ養殖場なので、備讃瀬戸と呼ばれる海域です。まだカキ大量死の原因は不明です。一説に地球温暖化の影響による海水温上昇が挙げられていました。実際、瀬戸内海の海水温は上昇しているのでしょうか?気象庁や国土交通省中国地方整備局のデータを見てみると、備讃瀬戸の水温に関しては、過去と比較しても決して上昇しているとは言えません、ほとんど横ばいという状態です。また、透明度も変わりませんでした。これは瀬戸内海が綺麗になっているということを示しています。

 

海水の表面温度(気象庁のHPより)
海水の表面温度(気象庁のHPより)

窒素分が減少していることは影響ないのでしょうか?

 

 以前、瀬戸内海は赤潮が数多く発生していて、水質が悪い例として教科書にも取り上げられていました。赤潮をカキが吸い込むと、身はやせて最終的には死に至るそうです。ただ、赤潮が発生して、影響を受けないようにカキを移動させることもできました。また、カキの養殖は活発で赤潮の影響が出ても、あまり生産量に影響は無かったのかもしれません。

 

 備讃瀬戸の水質検査では、硝酸・亜硝酸由来の窒素分が近年非常に低くなっていました。これは、瀬戸内海の沿岸部に位置する市町村の下水浄化設備が整ってきたため、瀬戸内海に流れ込む窒素分が減少した、と説明されていました。一方で、クロロフィルの量はあまり変動していませんでした。クロロフィル量は植物プランクトンの量に比例します。植物プランクトンは光合成をすると窒素分も利用します。減少した窒素分を植物プランクトンが消費し尽くしてしまうため、カキが吸収できなくなっていることも考えられます。海水が綺麗すぎて、養殖カキが育つための十分な栄養が無くなって死滅に繋がっているのでしょう。

 

pHも低下しています。

 

 また、備讃瀬戸海域のpHも低下傾向にあります。以前、海表面のpHは8.2付近でしたが、近年では7.9前後の年が続いています。近年、海の酸性化も生態系への悪影響が懸念されています。海が酸性化すると、炭酸カルシウムが溶け出すリスクがあります。炭酸カルシウムは貝の殻を始め、エビカニ類の殻を造る重要な物質です。まだ、pHは十分に高く、直ちに貝殻の造成に影響はないと思われます。ただ、pHは様々な化学物質に影響を与えるため、見えていない影響もあるかもしれません。

海のpH変化
海のpH変化

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