日本近海における深海開発の未来とその可能性
- Hideki Kobayashi

- 4 日前
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以前、駿河湾沖で全長2,5mのヨコヅナイワシが撮影されました。水深約2,000mの深海で撮影されたと報道されました。イワシと言うと小魚の代表格で、お刺身やフライ、焼き魚、南蛮漬けなどとして、食卓に上がることもしばしばあります。また、ヒラメなどの大物を釣るときに、生き餌として使われることもあります。今回撮影に成功したヨコヅナイワシは、その大きさから私達が普段目にしているイワシとは、かけ離れた姿をしています。2016年に行われた駿河湾の調査でもヨコヅナイワシは捕獲され、その後の研究から新種であることが分かりました。深海のイワシは水深1,500mに棲息するハダカイワシが有名ですが、今後ヨコヅナイワシも注目ですね。ヨコヅナイワシの標本は、静岡市の東海大学海洋科学博物館で特別展示が行われています。この博物館は、施設の老朽化から来年3月で終了します。代わりに、海洋文化施設「海洋・地球総合ミュージアム(仮称)」が2026年に静岡市と連携してオープンする予定でした。しかし、建設資材や設備機器の物価高騰等の影響により事業を継続することが困難な状況となりました。最終的には、契約解消にとなったようです。本当に残念ですね。

深海は色々な未知の生物が生息しています。
世界最深部に棲息するカイコウオオソコエビ、熱水鉱床に棲息する奇怪な形態のチューブワーム、そして巨大なダイオウイカや深海サメなど、様々な生物が深海から見つかっています。その形態や生態は、海岸や陸上に見かける生物とはかけ離れて興味深い物となっています。世界最深部に棲息するカイコウオオソコエビが、陸から落ちてきた木片を食べている姿は、想像しがたいですよね。カイコウオオソコエビからは、木片からブドウ糖を作る非常に有用な酵素を持っていました。まだまだ見つかっていない深海生物は多く、中には人の役に立つ化学物質や酵素を持っている未知の生物もいるかもしれません。
日本は深海の宝庫です。
日本の排他的経済水域の面積は447万平方キロメートルと広大です。実にカナダに次いで、世界6位に位置しています。さらに千島海溝、日本海溝、伊豆小笠原海溝、琉球海溝という4つの深い海溝があり、水深も最大約9,760m(伊豆小笠原海溝)とマリアナ海溝チャレンジャー海淵世界最深部の約10,920mよりも約1,000m浅いものの、世界第5位の深さです。排他的経済水域内に深海域が多く存在し、日本は深海生物から得られる恩恵を存分に受けられることでしょう。フィリピンやニュージーランド、チリも深い海溝がある国ですが、深海探索ができる機器はありません。一方、日本は海洋研究開発機構が「しんかい6500」を始めとする多くの深海探索機を保有しています。また、深海設置型撮影機器「江戸っ子1号」を開発した「岡本硝子株式会社」などの民間企業もあります。自国の排他的経済水域から深海の生物を採取し、研究や商業利用が可能な国は、おそらく日本だけでしょう。当社でも、世界最深部に棲息するカイコウオオソコエビの樹脂包埋標本をレンタルしております。1個1日1000円(送料、税別)と格安で提供しております。新しい生物のイメージから単なる興味、そして夏休みの自由研究などにご利用ください。
水中ドローンも深海探索できる時代が来るのでしょうか?
現在の水中ドローンは最大300-350mまで潜航可能です。FIFISH PRO W6(中国)が350m、Revolution ROV(カナダ)が305mです。今後、さらに潜航可能深度が深くなるように開発されることを期待しています。ただし、水中ドローンはケーブルが必須なので、ドローン本体よりもケーブルをどのように軽量化するかが、問題になるでしょう。例えば、1m100gの軽量ケーブルでも、1000mになると100kgとなり、個人ではとても運用ができません。深海へのアプローチは、水中ドローンでは難しいかもしれませんね。


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